すべての子どもたちに、
学びの機会と希望の光を
教育と医療、両方の現場を歩んできた経験を活かし、病気や障害のある子どもたちが安心して学べる社会の実現を目指しています。一般社団法人「病気の子どもたちの教育を支援する会」代表理事の西牧謙吾です。

代表挨拶
病気や障害があっても、すべての子どもたちには等しく学ぶ権利があります。しかし現実には、長期の入院や治療により学習機会を十分に得られない子どもたちが数多く存在しています。
私は教育学部を卒業後、医学部に再入学し、小児科医として、そして公衆衛生医として子どもたちと向き合ってきました。文部科学省や厚生労働省での公務を通じて、教育と医療の現場が抱える課題を間近で見てまいりました。特に、病気の子どもたちが直面する教育的ニーズの複雑さと、それに対する支援体制の不足を強く感じてきました。
当会は、2007年から2009年にかけて実施された文部科学省の「先導的教育情報化推進プログラム」でのICT活用による長期欠席児童生徒支援プロジェクトから始まりました。以来、日本筋ジストロフィー協会や全国心身障害児福祉財団との連携、支援冊子の作成など、様々な活動を展開してきました。
現在、私は複数の大学で教鞭を執りながら、国立病院機構新潟病院で小児科医として子どもたちの心のケアにも携わっています。また、いくつかの自治体では不登校を減らす実践活動も行っています。これらすべての経験が、当会の活動に活かされています。
公衆衛生学は「組織された社会的努力を通じて、疾病を予防し、生命を延長し、身体的および精神的健康を増進させようとする科学であり技術」と定義されています。まさに当会が目指すのは、社会全体で病気の子どもたちを支える仕組みづくりなのです。
医療技術の進歩により、多くの子どもたちの命が救われるようになりました。しかし、命を救うだけでなく、その子らしい豊かな人生を送れるよう支援することが、私たち大人の責務です。教育はその基盤となるものです。
一人ひとりの子どもが持つ可能性を信じ、どのような状況にあっても学びの機会を提供し、希望の光を届けていきたい。そのために、医療・教育・福祉の連携をさらに深め、ICTも活用しながら、新しい支援のかたちを創造していきます。
皆様のご理解とご支援を心よりお願い申し上げます。
一般社団法人 病気の子どもたちの教育を支援する会
代表理事 西牧 謙吾
Profile
代表理事 西牧謙吾|経歴・職歴
所属
大阪教育大学教育学部特別教科(数学)課程卒業
大阪市立大学医学部卒業。医学博士(大阪市立大学)(第3698号)
公務の職歴
文部科学省
国立特別支援教育総合研究所 病弱教育研究部長
厚生労働省
国立障害者リハビリテーションセンター病院長
同 発達障害情報・支援センター長(併任)
現職
国立病院機構新潟病院小児科医長、子どもの心のケア研究室長
日本大学文理学部教育学科 任期制教授
大阪教育大学 客員教授
大阪公立大学客員 准教授
埼玉医科大学 非常勤講師
日本社会事業大学 客員教授
全国病弱虚弱教育研究連盟 顧問
一般社団法人 病気の子どもたちの教育を支援する会 代表理事